『サルガッソー海の帆掛け舟』／【コメント小説】

【コメント小説】／[ｻﾌﾞｼﾞｪｸﾄ]：　
【実験小説サロン】／[悪魔さん]
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『サルガッソー海の帆掛け舟 』


24. サルガッソー海の帆掛け舟
珈琲喫茶　　『あっぷる』
「キリマンジャロ」を注文する
ブゥードゥー教の故郷　アフリカの大地が育んだ
苦みの中に　「酸味」　の効いた味わいは
我々の　種族の　魂を癒す

若いカッップル客　甘酸っぱい程には　若くない
机に埋れるように少女　甘酸っぽさをはんのりと
奥に白髪の老婆　こちらは　酸いも甘いもないか
虚ろな時刻　風の吹かぬサルガッソーの海の様

　　　棚の週刊誌　　特集
　　　「ナンパ術。堕ちる女の見分け方
　　　・・・書店カフェでラージサイズを飲む女
　　　・・・特に予定がない　女　」　　　って
　　　使い古された　ステレオタイプの鉄板記事
　　　人間て奴は　進歩しない
空気を切り裂いて女の声　　　「悪魔！」
顔を上げる　私の名を　呼ばれたと思い　
反応してしまった　・・・・くわばら　くわばら
踵をかえして出てゆく女　　残される男　　　
固まる時刻　波一つ無いサルガッソーの海の様

男の携帯に　　『なんで引き止めないの
女の携帯～　 　なぜ追い掛けてこないの
　　　　　　　　　　なんでもいいなりじゃダメなの
　　　　　　　　　　これで　本当の　お別れね！
Mailが来たわ　　「会いたい　すぐ来い！」
送信人は　　　　　・・・貴方のお兄様・・・　　　　』

男が携帯を　いじりながらニヤニヤする時
それは、横目でチラリと何かを視るのを隠す為
今、男のチラミの視線の先に　あるものは　
「ラージサイズのバナナジュース」かも知れない

奥の老婆が、声を掛ける　店主らしい
「お嬢ちゃん　驚いた？御免ね　食べなと　
林檎を一つ　 甘酸っぱい芳香　が広がる
摩天楼危険な大都会　サルガッソーの海の様

私は襟を整え　名刺を差し出しながら　話掛ける
「その林檎は、食べないほうが　いいですよ」
少女　「・・・・・」
「ランキング　明日にでも　１位ですね」
「貴方の文才は　何処で身に付けられました？」
「まさか、低級悪魔と契約交していませんよね」
「まだでしたら　　Welcome です。」
「私と契約すれば　確実に１位に致します。」
　
----サンベンガンザ村　村長　：　ルシファー　


　　　　　　　
　　　　　　　　・終・

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『エロチックレールウェイ』(2；修正)／【コメント小説】

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【「セーラー服を脱がさないで」／AKB48】：YouTube
http://www.youtube.com/watch?v=kwk9PzMe14E&feature=related



22. エロチックレールウェイ
僕がチャイルドだった頃　カントリーには
路面電車が　走っていた。　通称
『チンチン電車』
意味なく　笑いころげたっけ。

その頃から走ってきた　敷かれたレールの上を
握りしめた一枚の切符　あれから帰ってないな
今では　摩天楼への　
『片道切符』　
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「笛を吹く少年」　　「水浴の女」
H。。　というよりむしろ　純真と神聖って感じか
金髪の太ももの内側に隠された　
神聖
を感じて　拍手したのかな　ハレル～・ヤ　って

おやっ　パンパンと張られた白いキャンバス
制服のスカートの下にだけある絶対領域
思春期には　神のキャンバス　妄想を描く
私なら　　想像を巡らす
私なら

桃源郷へ招く
ボッテチェリの「ヴィーナスの誕生」　・・溺れたい
水蜜桃の園へ誘う
ドガの　「踊り子」　　　　　　　　　　・・・踏まれたい

気付くと　私の手はスカートの裾をつかんでる
つかまれ　ひねり上げられる　手首

きゃあ　　　思春期の悲鳴

違うんだ～　叫ぶ声　　
神聖なキャンバスを　　見たかっただけなんだ。

私の『チンチン電車』　は　
レールをはずれ　脱線しました。

私の手に握りしめられた　一枚の切符　行先は
鉄道警察への、　　
敷かれたレールのない人生への

そう　　『片　道　切　　　・・・・』　　　

んっ！

『青春１８キップ』

そうだっ　僕は　未だ　未成年

気をつけよう　絶対領域の神のキャンバス　には

自分の未来だけは　描けない。



　　　　　　・終・

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